自治体ごとの地方創生への取り組み

自治体ごとの地方創生への取り組み 地域活性
自治体ごとの地方創生への取り組み

地方創生とは?

現在の少子高齢化の進展に的確に対応して、人口の減少に歯止めをかけるとともに、東京圏への人口の過度の集中を是正して、各地の地域で住みよい環境を確保して、将来にわたって活力ある日本社会を維持していくことを目指すことを、「地方創生」といいます。

この地方創生を実現させるためには、そこに住んでいる地域の方の協力が必要不可欠になります。昔に比べて、今は自治体の活動というのが減ってきている場合もありますが、それぞれの自治体の活動が、地方創生の原動力となり、大切なものになります。ここでは、自治体でのどのような働きかけが行われているのかをまとめていきたいと思います。

地方創生はいつから言われ始めたのか

「地方創生」は2014年の臨時国会にてスタートしました。2015年の国会及び地方自治体による人口ビジョン及び総合戦略の策定を経て第1期の事業が展開されました。

その後、2020年に約5年間の取り組みが総括され、同年12月にはその新たな指針となる「第2期まち・ひと・しごと創生総合戦略」が改定されました。続いて、基本方針については2021年6月に「まち・ひと・しごと創生基本方針2021について」が発表されています。

地方創生の目標とは

まち・ひと・しごと創生法」の第一条では「我が国における急速な少子高齢化の進展に的確に対応し、人口の減少に歯止めをかけるとともに、東京圏への人口の過度の集中を是正し、それぞれの地域で住みよい環境を確保して、将来にわたって活力ある日本社会を維持していく」ためには、「国民一人一人が夢や希望を持ち、潤いのある豊かな生活を安心して営むことができる地域社会の形成、地域社会を担う個性豊かで多様な人材の確保及び地域における魅力ある多様な就業の機会の創出を一体的に推進することが重要」となっています。

この内容からも、地方創生にて、それぞれの地域の活性化のために、それぞれの地域での、仕事、居住、子育て、町おこし、周辺自治体との協力、などを目標として、住みやすい環境を整えていくことが目標だと言えます。

地方創生に対しての国と自治体の動き

地方創生のため、自治体としては何かをしようとしても、費用の面で難しいとなることがあります。そこで、国からの交付金を利用して、自治体の活動をしやすくしてくれるものがあります。

国からの交付金

財政・サービスの安定や、産業の強化など、状況を鑑み、地方創生への行政からの支援として、交付金や補助金の制度を整備しています。地方創生推進交付金、地方大学・地域産業創生交付金、新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金、移住支援金などが挙げられます。

自治体の取り組み

国からの交付金を利用し、自治体ではどのような活動がされるかというと、それぞれの地域の特色をとらえたオリジナリティのある取り組みが行われていたり、新しく移住してきやすい環境つくりのための、子育て環境の充実など、自治体のアイデアというのが大切になってきます。

ここは、それぞれの地域の強みや「ここならではの良さ」というのをアピールできる部分になるため、各自治体の協力が不可欠になります。

地方創生に対しての、自治体の取り組み例

今、全国の自治体で地方創生に向けての活動が行われています。こちらでは、自治体でどのような取り組みが行われているのかを挙げていきます。

今はリモートワークなどで、都心部に住んでいなくても仕事ができる時代になり、地方創生に取り組むチャンスとなっています。働く場所を自分で選べるということと、その土地の魅力というのを組み合わせれば、地方創生の原動力となります。

テレワークの充実

世界でも有数の観光地として、多くの観光客が訪れる「北海道ニセコ町」では、国が実施する「ふるさとテレワーク推進事業」に参加しています。旧でんぷん工場を再生して、テレワーク拠点を設置しています。

同テレワーク拠点では、1階を人や企業との新しい出会いと交流を育むことを目的とした、フリースペースとして活用。2階は「作業室」として、契約制のテレワーク設備を整えています。

地域との結びつきを強くする

企業の取り組みとして、徳島県では徳島県の企業誘致事業「とくしまサテライトプロジェクト」を利用して、徳島県美波町に老人ホームをリノベーションしたサテライトオフィス「美波Lab」の設置しました。

そして、企業と地域とが協力しやすくなるように、企業は積極的に地域のイベントに参加をしたり、人との結びつきを強めるという動きをしています。企業も活性化し、地域の活性化にもつながり、その土地と、企業とのどちらにもメリットとなっています。

地方創生のために自治体が取り組む課題としては、そこに住む人が住みやすいと思える環境つくりや、人と人とのつながりを強めるということです。その地域を活性化させるためには、一人一人がその地域の魅力や特色、そこならではのすごさなどをしっかりと知ることが大切です。

地方創生の取り組みによって、各地の自治体が新しい人の流れを作るためにオープンな環境つくりをすることがこれからの課題となっています。

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